乾燥肌
乾燥肌とは皮脂欠乏症とも呼ばれます。皮膚表面を覆っている皮脂が不足し、皮膚の水分が失われた状態を指します。皮膚の水分量が不足して乾燥すると、外部からの刺激を皮膚が受けやすくなり、肌荒れや湿疹などの様々な皮膚トラブルを起こしやすくなります。
こどもの皮膚について
生後1ヶ⽉までの新生児期は、お⺟さんから受け継いだホルモンの分泌によって、皮脂の分泌が盛んです。しかし、生後2ヶ⽉以降は皮脂の分泌量が減って大人の半分くらいしか分泌されません。更に、赤ちゃんやこどもの皮膚は大人の皮膚よりも薄いため敏感で肌荒れを起こしやすいです。
乾燥肌から進行する皮膚疾患
乾燥肌を放置しておくと、様々な皮膚トラブルへの発展もしくは症状悪化の恐れがあります。
- 乾燥性湿疹
- アトピー性皮膚炎
- 伝染性膿痂疹(とびひ)
乾燥肌の治療
乾燥肌の治療において「保湿」はとても大切です。症状に応じて、ワセリン・クリームなどの保湿剤を処方します。また、保湿剤はただ塗ればよいわけではありません。
- 「どのタイミングで保湿剤を塗るのか?」
- 「1回につきどれくらいの量を塗ればいいのか?」
など、適切に保湿するための方法や塗り方のコツを丁寧にお伝えします。
乾燥肌に関するQ&A
- 夏でもこどもが乾燥肌になることはありますか?
冬期に限らず夏にお子さんが乾燥肌になる可能性は十分あります。
生後1 ヶ⽉以降は皮脂の分泌量が減っており、どの時期でも乾燥しやすい状態です。
更に夏は汗や紫外線など外部からの刺激が強いため、汗が蒸発する、体が熱を帯びるなどで体内の水分量が減って乾燥肌になることもあります。
- 乾燥肌は遺伝しますか?
乾燥肌の遺伝についてはまだ明確に分かっておりませんが、体質的に肌のセラミド(皮膚内の水分を保つ機能をもつ成分)が少ない方もおられます。
ただし、体質的に乾燥肌になりやすい方でもスキンケアをすることで乾燥肌を改善された方もいます。
また、遺伝が原因だと思っていたらスキンケア不足が原因だったという場合もありますので、まずは正しいスキンケアを行っていただくことが大切です。