急性胃腸炎

急性胃腸炎とは

急性胃腸炎とは、ウイルスなどが主体となって口から体内に侵入し、胃や腸に感染することで、嘔吐と下痢などが引き起こされる病気です。発熱や腹痛と伴うこともあります。食べ物中に含まれていた細菌やウイルスが原因で胃腸炎を起こす食中毒も急性胃腸炎に含まれます。

急性胃腸炎の症状・原因

急性胃腸炎の症状は次の通りです。

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 食欲不振
  • 腹痛
  • 発熱

特に嘔吐と下痢が急性胃腸炎で最も多くみられる症状です。小さいお子さんの場合、嘔吐と下痢を繰り返すことで脱水症状になることがあるので、注意が必要です。

脱水症状の危険なサイン

  • 泣いていても涙が出ていない
  • 口が乾燥している
  • 尿の量がいつもより少ない
  • 両目がくぼんでいる
  • 意識がもうろうとしている

急性胃腸炎の原因と症状

急性胃腸炎の原因は主に3つに分けられます。

①ウイルス性胃腸炎

ウイルス感染によって起こる急性胃腸炎で、水っぽい下痢を起こすことが多いです。

代表的なウイルスに、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスが挙げられます。

ノロウイルス主に嘔吐が多く、症状は1〜3 日間程続きます。
ロタウイルス嘔吐と下痢が同時に見られ、発熱を伴うこともあります。乳幼児の場合、症状は5 日間程度で落ち着くことが多いですが数日で症状が急激に悪化する場合があるので注意が必要です。
アデノウイルス2歳未満の小児に感染することが多く、最初に下痢が始まってから1〜2日後に軽い嘔吐が見られます。

②細菌性胃腸炎

細菌感染によって起こる急性胃腸炎で、特に夏期は食中毒として起こることが多いです。下痢の他に、嘔吐や血便を伴うことがあります。代表的な細菌に、カンピロバクター、サルモネラ、大腸菌が挙げられます。

カンピロバクター鶏肉をはじめとする食肉に多く存在し、症状は1〜7 日程続きます。
サルモネラ食肉の他、生卵やペットから感染し、症状は半日〜2 日程度です。
大腸菌大腸菌に汚染された食肉や野菜から感染し、症状は3 日〜5 日程続きます。

③その他

その他の原因として、寄生虫や化学的毒性物質、薬などが挙げられます。寄生虫の場合、汚染水を飲んで感染することが多いです。

急性胃腸炎の治療

診察、検査

お子さんの症状を診察し、最近の活動や食事内容について問診を行うことで急性胃腸炎の原因を探ります。また、嘔吐や下痢の重い症状が続いている場合は、便検査をする場合があります。

治療方法

こどもが急性胃腸炎になって最も気をつけたいのが「水分補給」です。脱水症状にならないように、水分補給の方法についてお伝えします。

また、ウイルスが原因の場合は、多くの場合、整腸剤と食事療法で改善します。細菌が原因の場合は整腸剤に加えて抗生剤も処方する場合があります。

急性胃腸炎の予防 〜日常生活で気をつけること〜

お子さんが急性胃腸炎にかからないために、次のことに注意しましょう。

  • 食事の前は手洗いをしっかりする
  • 加熱用の生肉や生卵、貝類はしっかりと加熱してから食べる
  • 消費期限切れの食品は食べないようにする
  • 殺菌加工済みの牛乳やジュースを飲むようにする
  • 動物に触れた後は必ず手を洗う
  • 井⼾や川、プールなどで水を飲まないようにする

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